カタログを読まれる時のポイント!
こんにちは。
今回は、塗料のカタログを読むポイントについてご説明します。
塗料のカタログは、様々な情報が記載されております。
一般消費者の方には、いろいろ書いてあって難しいと思います。
昔から塗料のカタログは、全てのお客様向けに作られています。
・・・全てのお客様・・・?
設計事務所の先生、
役所の建築関係の担当者、
ゼネコンの積算や監督さん等の担当者様、
塗料販売店、
塗装会社、実施工業者、
一般消費者、
等々・・・・・向けです。
すごいですね。全方位向けで、全てが中途半端なカタログと言ったら言い過ぎでしょうか。
近年になってようやく、一般消費者向けと業者向けに分けられているカタログも散見いたします。
昔から私共が塗料メーカーへ望んできた「一般消費者向けにわかりやすいカタログを」との要望も、やっと実現しつつあります。
今後も、より施主様にわかりやすいカタログを希望したいところです。
さて、建築塗料No.1メーカー「エスケー化研」様のベストセラー商品「クリーンマイルド」のカタログで解説いたします。
表紙です。商品名「クリーンマイルド」の上に、その塗料の特徴が記載されています。
「超低汚染超耐久弱溶剤形塗料」
- 超低汚染・・・・すごく汚れづらい
- 超耐久・・・・・すごく長持ちする
- 弱溶剤型塗料・・塗料用シンナー(ターペン)で希釈、臭いなどがマイルド
と読み取れます。下のシリコンとフッソは樹脂の種類、硬質・弾性は硬い塗膜か、弾性の塗膜かを表しています。
大体、表紙で商品の特徴がわかります。
次は、概要と特長です。
現代の塗料は、多機能化が進んでいます。
特に、屋根・外壁用は顕著です。
色々と書かれていますが、先ほどお話したように最大の特徴は表紙に書かれている通りです。
つまり「超低汚染超耐久弱溶剤形塗料」ですので、上から1番目と2番目が最も大きな特長です。
他は付帯的とは言いませんが、最大の売りは「超低汚染と超耐久」となります。
ちなみにクリーンマイルドに関しては、他の性能も大変優秀です。
その後は、用途や下地適正が記載されています。
この辺は、一般消費者の皆様は、カタログをお持ちになった施工店様にお聞きになった方がよろしいでしょう。
次に記載されているのは、促進耐候性試験です。外部用塗料のカタログにも必ず掲載されています。
実験室で、自然環境(太陽光(紫外線)、雨、湿度)を再現する検査です。
促進耐候性試験2500時間経過後、光沢保持率が80%=屋外では8年相当と考えられております。
塗膜の経年劣化のイメージを、掴んで頂ければ幸いです。
仕様です。
新築から塗り替えまで、様々な外壁に対応する数種類の仕様書が掲載されております。
塗料流通関係では数年前から、仕様書は設計士あるいは施工業者向けであるためカタログから除外し、必要に応じてPDF等で個別対応しようという機運がございました。
しかし長年の慣習と大人の事情(カタログの制作費の関係で、勿体無いので出来るだけ情報を詰め込みたい心情がございまして)で、カタログに仕様書ないし施工要領書の内容も掲載されております。
話が少し逸れました。
仕様で確認するべきポイントは、基本塗装回数と所要量(塗布量)です。
塗装回数と所要量は、現場によって変わります。
カタログ上は「2回塗り」でも、現場の状況によって1回塗りでも可能な場合があり、また逆に3回塗りが必要な場合もございます。
施工店と打ち合わせの際、基本塗装回数と所要量(塗布量)をお聞きすることで施工内容をより深く詰めることが出来ます。
色見本もあります。
色見本は、メーカー独自色です。
日本の場合は、塗料メーカーの団体「日本塗料工業会」の色見本帳がございます。
世界的に見ても、業界団体が色見本を作成している国は、ありません。
色見本と呼ばれるものには、インキ(DIC等)やファッション・インテリア(パントンカラー)の色見本などもありますが、そうしたものには塗料で製造できない色も掲載されています。
塗料メーカー色の見本帳、あるいは日本塗料工業会色見本帳のどちらかなら、大丈夫です。
これらに掲載されている色は塗料で製造できるものですので、安心してお選びください。
最後に、注意事項が記載されております。
昔の生命保険のカタログのようで、小さい字でわかりづらいですが、ほとんどが施工上の注意事項です。
いかがでしたか。
カタログに関して不明な点がございましたら、お持ちいたしました施工店・担当者へお問合せください。
もちろん、当社の担当でしたら懇切丁寧に、ご説明いたします。
お気軽にご相談ください。
※ 出典:エスケー化研株式会社様