塗替え工事黎明期!

春の住宅地
こんにちは。

株式会社オイカワ美装工業  相談役、ペイントコーディネーターの菅井です。
塗料、塗装業界には30年以上お世話になっております。

春も近づき、いよいよ外部塗装シーズンですね。
今後、外壁や屋根の塗替え塗装の情報を、積極的に掲載する予定です。
ご期待下さい。

今回は、その序文ということで塗替え工事(リフォーム)黎明期のお話を致します。

建築業界は、バブル崩壊(1991年から1993年)まで、ひたすら新築工事が主流でした。

スクラップ&ビルド、建築ブームなど、高度成長下での中産階級(今や死語ですね。)の増加により「夢のマイホーム」が現実となり、ハウスメーカーの台頭や宅地造成・ベッドタウンなどにより、新築需要が増加いたしました。

その当時私は塗料販売会社におりましたが、毎日「リシン」「吹き付けタイル」が飛ぶように売れました。(サイディングボード主流の前夜期ですね)

泉市(現泉区)では、至る所に新しい住宅が造られた時代です。
私も、朝7時ごろ出社し営業や配達で、平均退社時間は夜の10時は過ぎていました。
(今では、考えられませんね)

それが、バブル崩壊で新築が激減いたしました。
大変な時代に、突入することになります。
倒産、金融機関の貸し剥がし等、誰も経験したことがありません。

そのような中、住宅の塗替え工事を中心とした、リフォーム会社が現れました。

「ペイントハウス」です。

この会社が画期的だったことは、

1.リフォームがメインの建築会社だった。
今までは、地元工務店が「増改築」の名目で施工されておりました。
リフォーム専門は、あまりなかったと思います。
2.営業マンによる訪問販売。
テレアポなどの手法です。また大量のチラシ配布などいち早く導入されたと思います。
3.派手な広告。
「ペンタくん」というキャラクター、俳優の高橋英樹を起用したテレビCMなど、今では当たり前な宣伝を、リフォーム業界でおそらく初めて展開いたしました。
4.オリジナル塗料による施工。
某塗料メーカーのOEMでしたが、自社オリジナルを謳った商品を施工されました。
5.サービス業としての考え方の導入。
「リフォーム工事は請負業では無く、サービス業である」この考え方を導入されていたと思います。
「お客さん、俺はこの道30年のプロだから、黙って見ていろ」的な感じでは無く、「お客さまのニーズにあわせ、施行中もお客様が気持ち良く過ごしていただく」という、今では当たり前の考え方をいち早く導入されていたと思います。(実際は、全部の現場がそうであったかはわかりませんが。)
現場に簡易トイレを持ち込む挨拶マナーの教育などが、この業界にも導入されました。
6.リフォーム店としては異例の、ショールームの開設。
八王子に巨大なショールームを建設し、住宅の「ビフォーアフター」を展示し、話題になりました。
今では当たり前ですが、当時は画期的なことでした。

建築業界こぞってリフォームにシフトする中で、「ペイントハウス」はまぎれもなく一つのビジネスモデルを確立しました。
(功罪はもちろんありますが、その事は別の機会に。)

壁の塗り替え当時、塗料メーカーはこぞって「塗替え用塗料」を発売することとなります。
またこの流れに乗るために、様々な試みがされました。

日本ペイントは、塗料販売店を施工拠点と塗料小売ができるショップ化(塗料販売店は業態的に卸業の為)のため「カラモニー」店を、特約店中心に展開いたしました。

関西ペイントは、特約店を中心に「塗替え工事の受注拠点」なる、要は販売店が塗替え工事の営業をするように、提唱されました。
その為の現場調査、見積書作成を行うための統合型ソフトウェアが開発されました。
「朝から、リストに電話アポを入れて下さい」など指導されましたが、正直難しかったと思います。
(見積もりソフトは、ヴァージョンが上がると比較的使いやすかったと思います。)

塗装業は、当時比較的早く、リフォームに対応できたと思います。

特に東北、北海道は、トタン屋根の塗替えが行われる地域です。
ある意味DIY感覚で、一般の方も塗装されておりました。
(金物店に行くと、トタンペイントが店先で販売されております)

日本塗装工業会でも「ペインテナンスキャンペーン」と名打った独自の住宅塗替えキャンペーンを開始した時期も、丁度バブル崩壊後数年経った頃でした。

簡単な説明ですが、現在の塗替えリフォーム工事は、このような歴史の上に成り立っております。
先人の努力に感謝しつつ、発展させていければ幸いです。

現在弊社では、「サービス業」としてのマナー心遣いと、塗装職人として確かな技術及びその研鑽を心掛けております。

是非、お問合せください。

(ペイントコーディネーター・菅井)

この記事を書いた人

菅井さん

菅井 清浩

株式会社オイカワ美装工業 相談役。環境事業部部長として、「ecoto(エコト)」ブランドをプロデュースしています。地元でも話題の肌にやさしい除菌水「ホットスプリングパワー」の販売にも尽力し、通販サイト(BASE)の運営管理も担当。

おすすめ記事